2008/07/30
2008/07/27
「川上」その2
前回から続く… 料理と所作の両方に感激して、思わず「ご主人、手がとてもきれいですね」と声をかけてしまったところ、松井さんから「実は絵を描くのが趣味なんですが、この頃は絵の具を使わないで描くようになりました。だから手が汚れないのです。」と謎めいたお答えが…絵の具を使わない???ということは?
「最近はマックで書いています。」ってスワンダフォー! と驚愕の事実とやや強引な展開に呆然としていると、松井さん一旦帳場に行ってから、小さな画集を手に戻ってきました。(家内はその姿がめちゃくちゃキュートだったと)
そこに描かれているのは、デザイン度が豊かで、ビビッドな色使いが見事な「作品」の数々。マック+フォトショップで描いた「奥の細道」や「世界の名勝地」の風景を素晴らしいタッチで描いています。「色はチョチョッと変えられる」と得意げにおっしゃる。スティーブ・ジョブスがとても喜んだという話も、それはスゴすぎる!これ程の思い出の品は無いと思って、画集を譲ってもらえるようにお願いすると、残念だけど品切れとのお答え。また個展を開かれた時は自分にもとお願いしましたが、謙虚な方だから連絡は恐らく無いでしょう。通うことは難しいけど、運が良かったら手に入れられるかもしれません。それこそ一期一会ではないかと…
お土産に頂戴した手ぬぐいとコースター
伝統を守りつつ、進取の気象も併せ持つという、その精神に脱帽いたしました。歌舞伎の世界に縁者を多く持ち、絵を描き、俳句を嗜み、浄瑠璃を趣味とされている松井さん、その「趣き」の世界を料理や器の上で「物語」として表現されているのです。書きたい事はもっとあるのですが、最後に昭和60年に出版された「祇園 川上の料理」(柴田書店刊)に描かれているご本人の言葉で、このエントリーはひとまず終わりといたします。
「日々、老いていくことを受け止めなくてはいけない年齢になりました。しかし、身体や感覚の衰えていくのに対して、挑戦していきたいという気持ちが、私の中には常にあるんです。」
松井新七さん、大正15年2月4日生まれ。満82歳、寅年、水瓶座。祇園の名店「川上」のご主人。
お見送りいただいたときに撮らせてもらいました
「川上」あれこれ
・2007年第137回直木三十五賞を「吉原手引草」で受賞された松井今朝子さんは、松井さんのご長女。
・「川上」の名前の由来は、高瀬川のほとりでもある祇園の地から。松井さんが元読売巨人軍監督の「川上哲治」氏の大ファンだったからとの説もあるが、これは違うでしょう。ただ、川上氏が頻繁に通い、懇意としていたのは事実なので、そこからの異説となったのでは。川上と松井って、すごい組み合わせですね。
・松井さんがマックで描いた絵画を店内で飾っているフレンチレストランが、祇園の「キャレドミュー」。 ココで作品が見られます。
・松井今朝子さんのブログのエントリーによると、松井さんは後継者の加藤氏にその座を譲って、一年かけてご自身の引退披露と「川上」のリニューアル披露を併せて行うとのことです。このエントリーが書かれたのが昨年の4月ですので、引退が延びているのはとても喜ばしいことですが、「その日」がそう遠くないことも事実です。近いうちに再訪問しなくては。味覚中枢にその素晴らしい味の記憶を残すためにも。
2008/07/24
京都食べある記 その① 祇園「川上」
7月14~16日、二泊三日、消化器官の限界まで食い倒れるつもりで京都に行ってきました。
そして戻ってからというものは、京料理の素晴らしさに出会えて、暫し呆けてしまいました。
「記録」しなくちゃ…ね。とまずは初日の夜、祇園の名店「川上」のレポートからとなります。
祇園「川上」
まずお店に入ると「○○さん、本日はありがとうございます」とご挨拶をいただき、席に案内される。カウンターのセンター、御年82歳のご主人であります松井さんの真ん前を陣取れる最良の席をご用意してもらって、まず感激。松井さん、白衣の下にはブルーのシャツに蝶ネクタイ、何故か襟に日の丸のピンバッヂといういでたち、矍鑠(かくしやく)としたその姿がありがたい。割烹店のカウンターって、最初は軽く緊張するものですが、このお店はちょうど良い感じに「くたびれていて」(失礼、エイジングされていて…かな)、こちらの肩の力も抜けてすぐにリラックスできました。
お店の空気にもすぐ馴染めたので、店内をぐるりと見回すと、沢山の芸舞妓さんたちの名入りの「京丸団扇」が壁いっぱいにずらりと貼り詰められているのに気が付きます。この団扇が夏という季節を感じさせてくれるとともに、このお店が京都の人々にどれほど愛されているか垣間見られます。
入口脇には「小泉純一郎」の色紙も…でもそれより目に留まったのは、カウンター左手にさりげなく飾ってある「池波正太郎」がご主人に宛てた絵手紙のような色紙が素晴らしい。「池波正太郎」が愛した店ということだけでも、否応無しに料理への期待感が高まってきます。
さて、周りの様子はほどほどにして、それでは肝心のお料理ですが、コースでオーダーいたしました。
先付:胡麻豆腐のような冷たい一品
口取り:梅の甘煮、春子南蛮漬、ごりの佃煮など
お椀:白味噌仕立ての鯨汁
お造り:鱧、茂魚(あこう)
蒸し物:鯛かぶと蒸し
焼き物:鱧源平焼き
このあたりで箸休めの一品があった気がいたします
蒸し物:鱸(すずき)麦飯蒸し
炊き合わせ:鮑(あわび)と野菜の炊き合わせ
油物:加茂茄子田楽
ご飯:生姜で炊いたご飯と香の物
水菓子:冷やしトマト阿蘭陀風味
と、夏の京料理のスタンダードというか、「これぞ京料理」という醍醐味を味わうことができました。といっても他のお店は知りませんが(笑)…昔出張でちょくちょく来ていた時に、もっと食べ歩いていればとちょっと後悔。でもこの年齢にならないと分からないものもあるのでしょう。実際カウンターに並んだお客さんの中で1番年少のようでしたし…
頂いた全ての料理がとても美味しかったけれど、特に感動したのは「鯨汁」と「鱸麦飯蒸し」。鯨汁は最初中身が分からないで、松井さんに尋ねたら、「地球で一番大きな動物」と笑いながら答えてくれました。鯨の背油がとろーりとしていて、かつくせが全く無くて美味しい。最近は外国人のお客様も多くなったので、その時は生麩を鯨に見立てて供されるそうです。いやこれは黙っていても分からんでしょう…と思いましたが。
「鱸麦飯蒸し」はどう見ても手の込んだ一品で、元々は松井さんのご祖父が考案された料理だそうです。炊いた麦飯と餅米の周りに薄くおろした鱸と卵の薄焼きを太巻きの様に巻いて、油で揚げた後に蒸されて、最後に熱々のだし汁と一緒に出されます。箸でくずして食べるのが勿体無いくらい、目にも美味しい一品でした。麦という、和食店ではあまり見られない質素な食材を見事に調理しているのが、本当に素晴らしいです。これが伝統のなせる技なのかと感激いたしました。
そしてそれらの料理をさらに美味しくさせてくれる、素晴らしい「器」の数々にも、思わずため息が出てしまったことも、蛇足ながら付け加えさせていただきます。
次々に供される料理を舌と目で楽しんでいるうちに、僕の記憶の奥深くに僅かながら残っていた、「あるもの」が浮かんできました。それはこのお店の板場から漂ってくる「香り」によって引き起こされたのでした。僕の実家は、昔「ふぐ料理店」を営んでいましたが、そこの板場と同じ臭いが、このお店の厨房から僅かに漂って、鼻孔をくすぐるのでした。俎板の木の香りと水の香り、それらが混合した独特の「板場の香り」が幼い頃の記憶を呼び起こし、とても懐かしく感じられ、それに併せて松井さんの丁寧な仕事ぶりを眺めていると、「手」がとてもきれいなことに気がついて、不覚にも、涙がこぼれそうになりました。
それで無粋とは思いつつ、思わず松井さんに「ご主人、手がとてもきれいですね」。と声をかけてしまいました。これが、松井新七氏の驚くべき「もうひとつの姿」を知ることの呼び水になるとは。(つづく)
2008/07/13
京都に出かけてきます
まずは連絡事項を
当ブログに、新たに「リンク」ページを設けました。
次郎丸さんの「ガラスの競馬場」とナルトーンさんの「ナルトーンの大好き!競馬ブログ」の両ブログに相互リンクを貼らせていただきました。
ともに競馬に対して真摯なお方です。是非ご覧になって下さい。
さて、今日の競馬はQuinaの素顔をご存知の方には応援の理由が良く分かる「ノースリヴァー」が快勝!おかげで他は全然ダメでしたが…マイナスは最小限で済みました。
明日から、二泊三日の京都食べ歩き旅行に行ってきます。
メインは15日の「草喰 なかひがし」となります。本当に楽しみ…
他にも色々と食べ歩いてくる予定です、戻りましたら随時感想をアップいたします。
道頓堀の「くいだおれ」は無くなってしまいましたが、Quina(喰いな?)はガッチリくいだおれてきます。
京都は祇園祭の真っ最中だというのに、僕のスケジュールは飲食関係でいっぱい(笑)。
では、行ってきます。
猫チョコ
以前と同じつもりで小さいフォントでエントリーをアップしたら、自分の記事が見えにくくなってしまっていましたQuinaです。
そういえばこのブログを休止していた約2年の間、あっと言う間でしたが、色々とありました。引越しも同じ府中の半径600メートルの範囲内で2回もありましたし…視力もかなり落ちましたし…
そのなかで最も大きな出来事のひとつが、猫の「フェイ」が家族の一員になったことです。
動物を飼うのに慣れていない我々夫婦は、まず「猫のきもち」を半年前から定期購読(笑)、そしてカミさんが見つけたブリーダーさんのネットのページを毎日毎日眺めながら、「どんな娘が良いかな~」と楽しい日々を送っていました。そして出会ったのが、「フェイ」でした。
その「フェイ」が我が家にやって来たのは、昨年の6月21日。
まだ生まれて3ヶ月の小さな身体なのに、ひとりではるばる奄美大島から飛行機を乗り継いで、我が家にやってきたのでした。
それから一年、大きな病気をすることも無く、丈夫に育ってくれました。
それで一周年の記念に、何か残るものはないかな?と思っていたところ、チロルチョコレートに好きな写真を用いてオリジナルのパッケージを作れることを知って、これはなかなか良いぞと思い、オーダーしてみました。
待つこと約2週間。出来上がってきたのはコレ。なかなかファンシーなものになりました。
出来上がりにご満悦の様子
アップです
チョコと一緒に、パッケージをマグネットに出来る「DECOチョコマグネット」も購入。
早速三個ほど作ってみました。
このFayeチロルチョコ、時期が時期だけに猫好きの知人たちに送るわけにも行かず、暫くは冷蔵庫に保管となりそうです。残っていれば秋の東京競馬開催時にはお裾分けできるかと…










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